青面金剛はなぜ「王」と呼ばれるのか?その由来を分かりやすく解説

「青面金剛」という名前に「王」が付されることがあります。石碑や庚申塔、古文書の中に「青面金剛王」と記されている例も少なくありません。果たしてこの「王」という称号は、単なる敬称なのでしょうか?それとも特別な由来があるのでしょうか?本記事では、青面金剛が「王」と呼ばれる理由を、仏教的・信仰的・文化的視点から専門的に紐解いていきます。

目次
「金剛」と「王」の関係性とは?
まず、「金剛」とはサンスクリット語の**ヴァジュラ(vajra)**の訳語であり、「壊れないもの」「雷のような力」を意味します。密教においては、煩悩を砕き、迷いを断つ最強の象徴であり、金剛杵という法具にもその力が込められています。
「王」は、単に支配者という意味だけではなく、「その分野における最高位」「統べる者」という意味を持ちます。たとえば、不動明王、大威徳明王、愛染明王といった仏尊の名にも「王」がついており、それぞれの役割において“絶対的な力”を持つ存在として位置づけられているのです。
青面金剛もまた、「金剛=壊れぬ力」「王=最高の守護者」という二つの概念が結びついた名前を持つことで、強力な霊力を有する神格であることを示しています。
庚申信仰における最高守護神という地位
青面金剛が「王」と呼ばれる最大の理由は、庚申信仰における中心的存在だからです。庚申の夜に現れる三尸(さんし)という邪霊を抑え、寿命を守るための護法神として、青面金剛は絶対的な信頼を集めてきました。
この信仰の中で、庚申待ちの儀礼や庚申塔の建立が盛んになった江戸時代、人々はその守護力に対する感謝と敬意を込めて「青面金剛王」と称したと考えられます。
また、庚申信仰の広がりとともに、青面金剛の姿は地方ごとに変化・発展し、猿や童子を従える多面多臂の尊像へと昇華。こうした構造も、まるで“王”のように配下を持つ存在としての権威を視覚化したものと言えるでしょう。
密教における「王」の尊称と青面金剛
密教では、「王」という尊称は特定の力を極めた存在に与えられるものです。たとえば、
- 不動明王:動かぬ意志の王
- 愛染明王:愛欲を浄化する王
- 降三世明王:三界の悪を屈服させる王
この形式に倣えば、青面金剛は「災厄を砕く力の王」、または「三尸を抑える王」としての位置づけがふさわしいと言えるでしょう。仏教的には「明王」とは分類されていない青面金剛ですが、その在り方や力の性質からすれば、民間における“独自の明王格”と見なされていたと解釈できます。
名称としての「青面金剛王」の歴史的用例
史料の中では、青面金剛を「王」と記す事例がいくつか確認されています。
- 江戸時代の庚申塔碑文に「青面金剛王」または「青面金剛尊王」と刻まれている例
- 民間で作られた信仰札や護符に「青面金剛大王」と表記されるもの
- 一部寺院の古文書に「青面金剛王尊」と記載される記録
これらの表記からは、信者たちが青面金剛を単なる“霊像”としてではなく、“庚申を統べる守護王”として信仰していた姿勢がうかがえます。
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“王”とは、信仰の中で育まれた尊称
青面金剛が「王」と呼ばれるのは、その力の大きさと、人々の信仰の深さを象徴しています。怒りの表情で災厄を圧し、静かな慈悲で信者を守る──その在り方が、庶民にとってまさに「王」のように映ったのです。
仏教における位階や分類とは別に、民衆の間で育まれてきたこの尊称は、青面金剛という存在がいかに“身近で、頼れる守護”であったかを物語っています。
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